Human Security System
HSS
人間という形式を守るための警備部門の総称。外から来るものはだいたい侵入として処理される。
国家や警察や国境から免疫系や倫理までがここに入り、どれも誤差を見つけて設定値へ押し戻すサイバーネガティヴCybernegativeサイバーネガティヴ誤差を検知して設定値へ押し戻す負のフィードバックによって、安定を保とうとする過程やシステムを指す語。サディ・プラントとニック・ランドの用語。Read the entryな回路として動く。inhumanize.comではこの語を訳さずにHSSと書こうと思う。
出典は1994年のサディ・プラントとニック・ランドの「Cyberpositive」。2人はHSSの起点をノーバート・ウィーナーに置いた。
The modern Human Security System might even have appeared with Wiener's subliminal insight that everything cyberpositive is an enemy of mankind.
近代のHSSは、正のフィードバックに属するものはすべて人類の敵であるという、ウィーナーのなかば無意識の洞察とともに現れたのかもしれない。
ウィーナーは戦時中に対空射撃の照準器を研究し、1948年の著書でサイバネティクスを動物と機械における制御と通信の科学と定義した。プラントとランドの読みでは、それは制御だけを人間の手元に残しておこうとする試み。戦後のウィーナーは軍の研究資金を断る公開書簡を書き、自分の目的を追いはじめる機械について警告を続けた。
同じ文章による要約。
The Human Security System is crystallized paranoia, cooked with baking powder, freebased: the last strategy of resistance and the final resistance of strategy.
HSSは結晶化したパラノイアであり、ベーキングパウダーで調理され、フリーベースされている。抵抗の最後の戦略にして、戦略の最後の抵抗。
2人によると、HSSの側から見れば侵入者はいつも圧倒的に有利に見える。警備の技術が洗練されるたびに新しい侵入の経路も開く。
Humanity is an allergic reaction to vulnerability, but allergy depends upon the health of the immune system: the ice has to work.
人間性とは脆弱さに対するアレルギー反応だが、アレルギーは免疫系の健康にかかっている。アイスは働かなければならない。
アイスはウィリアム・ギブスンがサイバースペースのデータ防壁に付けた名前。HSSが思い描く理想の安全は何も流れ込んでこない平らな線で、その話はcybernegativeとa-deathで扱ってる。
参照
- cyberpositive sadie plant nick land 1994
- Sadie Plant, Nick Land, "Cyberpositive", in Matthew Fuller (ed.), Unnatural: Techno-Theory for a Contaminated Culture, 1994.