Cyberpositive
サイバーポジティヴ
止まらないほうのフィードバック。誤差を縮めずに育てる。
出力が入力を強め、強まった入力がさらに出力を強める回路。体系は設定値へ戻らずに設定値から離れていく。状態 を目標値 との差に比例して動かす最も単純な回路で書くと、係数 が正のとき差は回を追うごとに広がる。
1994年にプラントとランドは「Cyberpositive」で、これを資本の運動として描いている。
Capital clones itself with increasing disregard for heredity, becoming abstract positive feedback, organizing itself.
資本はますます遺伝を顧みずに自らを複製し、抽象的な正のフィードバックとなって、自らを組織していく。
2人によると、ウィーナーのサイバネティクスはこれを増幅として数量化して不変の尺度に閉じ込めた。
There is no space in such a theory for anything truly cyberpositive, subtle or intelligent beyond the objectivity required for human comprehension.
そのような理論には、真にサイバーポジティヴなもの、つまり人間の理解に必要な客観性を超えて精妙なもの、知的なものの入る余地がない。
工学では暴走やハウリングの名で知られ、たいていは設計上の欠陥として扱われる。プラントとランドは同じ現象を未来が組み上がる方向として読んだ。翌年にはオーファン・ドリフトの本の題名にもなっている。
対になる語はサイバーネガティヴCybernegativeサイバーネガティヴ誤差を検知して設定値へ押し戻す負のフィードバックによって、安定を保とうとする過程やシステムを指す語。サディ・プラントとニック・ランドの用語。Read the entry。これを脅威として登録する装置がHSSHuman Security SystemHSS正のフィードバックや外部からの侵入を脅威とみなし、人間とその制度を安定に保とうとする防衛の総体を指す語。サディ・プラントとニック・ランドが1994年の「Cyberpositive」で用いた。Read the entry。
参照
- cyberpositive sadie plant nick land 1994
- Sadie Plant, Nick Land, "Cyberpositive", in Matthew Fuller (ed.), Unnatural: Techno-Theory for a Contaminated Culture, 1994.