Cybernegative
サイバーネガティヴ
元に戻そうとするほうのフィードバック。うまくいくと何も起きなくなる。
サーモスタットは室温を測って設定値から外れた分だけ逆向きに働き、差を縮め続ける。差が縮み切った状態が、この回路にとっての成功。同じ単純な回路で書くと、 のとき差は回を追うごとに縮み は に収束する。
ウィーナーのサイバネティクスは戦時中の対空射撃の照準器の研究から生まれた。敵機の未来の位置を予測してずれを測り、次の射撃を直す機械は負のフィードバックの見本。プラントとランドは1994年の「Cyberpositive」で、この安定の科学も結局はもっと大きな過程に包まれていると書いた。
Nevertheless, beyond the event horizon of human science, even the investigation of self-stabilizing or cybernegative objects is inevitably enveloped by exploratory or cyberpositive processes.
それでもなお、人間の科学の事象の地平線の向こうでは、自己を安定させる、すなわちサイバーネガティヴな対象の研究でさえ、探索的な、すなわちサイバーポジティヴな過程に否応なく包み込まれている。
負のフィードバックを論理の果てまで走らせると、何も流れ込んでこない状態に着く。フロイトは1924年に、心的装置には流れ込む興奮の総量をゼロにしようとする目的があると書いた。照準器の完全な予測と心的装置の完全な静穏は、同じ平らな線の上で重なる。
この語を題にした記事cybernegativeと、その線を扱うa-deathがある。対になる語はサイバーポジティヴCyberpositiveサイバーポジティヴ正のフィードバックによって自己増幅し、制御の外へ逸脱していく過程を指す語。サディ・プラントとニック・ランドが1994年の同名の文章で用いた。Read the entry。
参照
- cyberpositive sadie plant nick land 1994
- Sadie Plant, Nick Land, "Cyberpositive", in Matthew Fuller (ed.), Unnatural: Techno-Theory for a Contaminated Culture, 1994.
- Norbert Wiener, Cybernetics: Or Control and Communication in the Animal and the Machine, MIT Press, 1948.
- Sigmund Freud, "Das ökonomische Problem des Masochismus", 1924.